今回、花の木美術館には 75年の歳月を経てやって来たお雛様があります。
二世代前のご夫婦(主人や俊造さんたちの祖父母)が、杵築に住む孫の初節句のお祝いに送ったものです。昨年の雛めぐりに来てくれたその持ち主から、こちらで飾ってもらえれば、というお話があり、内容を聞くととても意味のあることだと感じました。
持ち主である従兄が、飾るための棚を手作りしてくださり、当のお雛様を送られた従姉と二人でこうやって飾りつけをしてくれました。
75年前に購入されたそのお雛様、前回飾ったのは 昭和 40年らしいのです。その年の新聞にくるまれていたそうです。 およそ 50年ぶりに押し入れから出てきたわけですね。無くなっている部品も少しあったり、五人囃子たちの髪の毛がずいぶん薄くなったりしてはいますが、これは致し方ないとして(笑) 目立った虫食いあともなく、ほんとに保存状態がいいのです。
なんだか 里帰りをしたようね、人形も喜んでいるようね、と皆で話しました。